2011年12月25日日曜日

オキシドールと血液とYシャツと私

昔、週刊少年マガジンに連載されていた「スーパードクターK」という作品に、こんなシーンがありました。



悪いヤツに密室に閉じ込められてしまった主人公のK。

完全な密室なのでだんだん酸素が無くなってくる。

朦朧とする意識の中、そこが医務室だという事に気づく。

「ならばアレがあるハズ…」
と棚を物色し、過酸化水素水(オキシドール)を発見。

「これで酸素が出来る!」
と、過酸化水素水をボールに溜め、メスで自分の前腕を切開。

流れ出た血液を過酸化水素水に垂らすと、なんと酸素が発生。

K復活。


「そろそろ死んだ頃だろう」
と、敵が扉を開けるとそこには仁王立ちのKが。
 敵をぶっとばして一件落着。

みたいな感じのシーンが。

 

で、

小学校3年か4年の時の話。

理科の授業で、過酸化水素水に二酸化マンガンを入れると酸素が出る、という実験をしました。

過酸化水素水は水と酸素がくっついて出来ており、二酸化マンガンが触媒となって、水と酸素に分解され、ブクブクと酸素が出てくる、との事。

「スーパードクターK」では二酸化マンガンの代わりに血液中のカタラーゼという酵素を触媒にしていました。

漫画を読んでいた私は先生に、
「人の血を混ぜても酸素出るんですよねー」
と自慢気に言ったところ、

「はぁ?出ないよ。なんで血を混ぜて酸素ができるの?」
と、完全否定。

カタラーゼが触媒となり、などとちゃんとした説明はできなかったため、
「だって漫画にあったんだもん!」
しか言えなかった当時の私。

誰も信じてくれないまま授業は進み、
「いずれ地球の酸素が無くなったらどうたらこうたら」
みたいな内容の話になった。

すると先生が
「まあ、将来酸素が無くなる頃には、肉森くんが血から酸素を作る大発明をしてくれているでしょうから」
みたいな事を言って、クラス一同大爆笑。
 


人に信じてもらえないって悲しい事だと実感した出来事でした。

2011年12月21日水曜日

タクシー襲撃

夜中に自転車で帰宅途中、数人の通行人と共に大通りで信号待ちをしていた。

すると道路の向こう側に1台の車が止まった。
横断歩道の上に。
変な所に止めるなぁ、と思っていると、その車から運転手のおっちゃんが顔を出し、こっちに向かって何か叫んだ。

他の車の走行音がうるさくて、何を叫んだかわからない。

その車に行く手を阻まれた数台の車が後ろに並んでいる。
何度かクラクションが鳴った。

しかしおっちゃんは叫び続ける。

こっちで信号待ちしている通行人に知り合いでもいるのかな?
と思ったが、他の人達も「なんだろう?」という反応。

車の流れが途切れた一瞬に、聞こえた。

「おまわりさーん!おまわりさーーーん!!」と。

私たちが信号待ちしていた真後ろには交番がある。

交番内の警官もその様子を見ていたようで、外へ出てきた。

うまい具合に車の流れが止まり、おっちゃんはお巡りさんに向かって、身ぶり手振りを加えて叫んだ。

「あっちの交差点!タクシー襲われてる!!早く助けてあげて!!」

その場にいた全員が、おっちゃんが指差す方向を一斉に見た。

たしかに30m程離れた交差点の、これまた変な位置に1台のタクシーが止まっている。

それを確認した警官は、一旦交番内に入り、すぐにもう一人の警官を連れて足早にタクシーへ向かう。

教えてくれたおっちゃんは、警官が動くのを見てから走り去った。

ちょうど信号が青になったので、私は横断歩道を渡り、反対側の歩道からその現場を見てみる事にした。

そのタクシーは後ろと助手席のドアが開いており、そばに女性が一人立っている。

中から男の怒鳴り声が聞こえる。

助手席側から男が体を半分中に入れ、どうやら運転手に襲いかかっている男を止めている模様。

すぐに警官が割って入り、運転手から男を引き離す。
それでも男は怒鳴り続けている。

見た感じ、襲っていた男とそれを止めていた男、外に立っていた女性は仲間らしい。

警官に促され、とりあえずタクシーを安全な場所まで移送させる運転手。
どうやら無事だったみたい。

そこまでしか見ていなかったので、原因が何だったかなど知る由もない。

思った事は、ああいう怖い人には近づきたくないな、という事と、
横断歩道上に車を止めて、後ろからクラクション鳴らされながらも警官に知らせたおっちゃんはスゴいな、という事でした。

2011年12月1日木曜日

憎めないセブン店員

セブンイレブンで
「140円分の切手を下さい」
と言った。


すると店員は
「140円切手は置いていないんです。80円、50円、10円ならございますが。どこのコンビニにも無いと思いますよ。郵便局とか行かないと。」


いえいえ、そんな事はわかっております。
だから140円"分"と言ったのです。


「はい、合わせて140円になれば大丈夫なので。」


「承知いたしました。では、えーと…80円切手が1枚と…」


結構な間が空いて…


「10円切手が6枚で…よろしいですよね」


(え…!?)


「えーと、80円1枚と50円1枚と10円1枚でお願いします。」


すると店員は
「あ、その手がありましたね!!」


と、目からウロコが落ちたようでした。
"その手があった"は面白かったです。


めでたしめでたし。